hamaji junichi

composer saxophonist

contempt

この2日間contemptの録音の再度の確認と、TDをしていました。TDもあと少しを残し、ほぼ終了。福島諭さんに音源をわたすのに、pianoはモノラルが良いか、ステレオが良いか、リヴァーブの処理後のイメージの音源なども含めて考察していただくのに数トラック作成していました。先の日記にも書きましたが、contemptは数ヴァージョン存在し、piano.sax.electoronicsのヴァージョンはcontempt[greed]for soprano saxophone and piano and live electoronics として今年中に発表出来ればと思います。live electoronicsの挿入は実は迷っていましたが、やはり入れることにしました。これは入力されたサックスの周波数に応じて反応し出力される特殊な装置を使用するので汎用性という意味では不向きですが、当初の音楽的思想を思い返してみれば、やはり挿入すべきと思い挿入することにしました。
 福島さんとの対話の中で、当初から音楽の再現性についてのそれぞれの考察が重要な位置を占めていました。「即興」という音楽のテクスチャーはそれぞれ互いに重要な位置を占めているのは今もその当時も変わりませんが、それと同時に再現性の重要性も何気ない会話の中に常に意識されていたように思います。再現性への希求は「即興」への希求と等価です。その演奏の状況、作品によりその時点ではどちらかが支配的な場合は勿論ありますが。

 汎用性にこだわるのはそうしたことへのフィーバックですが、その他、例えばピアノのパートとサックスのパートは譜面もあり、そういった意味では最低限の再現性、汎用性は担保されていると言えます。

 関連作品として福島諭さんの作品「Amorphous ring I」があります。コンピュータ・システムの構造図、及び演奏時の動きなどが記されたスコアと、サックスのスコアを読みながら音源が聴けます。私にとって非常に重要な作品です。

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