hamaji junichi

composer saxophonist

晴天である。

その昔、ランボウの「光り輝く忍耐を身に纏い街へ出てゆこう」という詩の文句が救いをもたらしてくれたような気がして、しかし、その救いというのは今日のような晴天の晴々としたものではなく、その対象である「暗い街」と同化して、肌に纏わりつくようなそんな救いであったような気がする。心の、ほんの片隅に光るもの。それだけが唯一の救いで、全体は暗く、私はその暗さに押しつぶされそうだった。しかし、その時代は今や明るいものとして映り、その明るさがいとおしく、ついにはそれが過ぎ去ったもう手に入らないものとして在るのをじっと静観している。

 はたして、過去がそういったものを含めて輝いていたかというと、それは「思い出」「記憶」が今の心象に機能し、そうさせるのであって、決してそうではなかったはずだ。不快は今も過去も同じ深度である。それなのに、何故今が切実かと言えば今のみが有効であるからに他ならない。

 ますます時間を浪費しているようだ。その浪費にしか縋ることの出来ない我が身はどうやら、、、




こんなことを書いていったい何になるというのだ。