hamaji junichi

composer saxophonist

今日は11月初旬の発表の為アルトを調整してもらうので待っているところ。いつも自宅に来てやっていただく。buescherという楽器。とても気に入っている。ヴィンテージ崇拝者ではまったくないが、本体のあめ色に変色したラッカーを見るとある種の感慨が起こるのも事実。音も良い。

友人に薦められて村上春樹の音楽エッセイを読む。

軽い読みものの風情(実際読み終えるのにそんなに時間はかからない)だが、そこは村上作品なので潜んでいるものは豊かだと思った。
自分はでも、やはりエッセイより、氏の長編などに不意に出てくる音楽に関する記述の方にぐっときてしまう。多分村上作品のファンは世界中にたくさん居て、それらを読んだ音楽に少し興味のある、でも何を聴いたら良いかわからないといった潜在的にその姿勢(何か面白い、深い作品を聴きたい、機会があれば)を保っている読者のそのまた一部の人たちが作品で主人公が聴いている音楽を聴きたいと思い、実際にそれを手に取るとであろうという連鎖を想像してしまったりするし、そんな人たちはきっと居る。

そういった情報の連鎖には力がある。力の無い情報の交換でこの世は満たされているから、、、

ちなみに「意味がなければスイングはない」という本です。

今日は寒いですね。もっともっと寒くなれば良いと思う。寒いのは好きだ。

ふと安部公房の「第4間氷期」を思い出す。inter ice age 4