「変容の対象」１月８−９小節目

福島諭さんに「変容の対象」１月８−９小節目を送る。今回はある意味でコラージュのような聴取感をかんじるような組織になった。福島さんの提示した和声情報から８分音符の組織をして、当然旋律も分散和音的なアプローチになるのだが、今月はサックスはロングトーン主体でなだらかな無調の様相を福島さんの和声組織ともども進行している感じなので、突然調性のはっきりしたものが挿入されたショックがある。全体を支配する無調の和声の流れと同時に鳴る調性の明確なものは、スリリングに聴こえる。無調を組織し、その内部に調性を組織するというイデア。新しい、古いという概念はこの場合まったく意味を為さない。それはそれらを全て内包しているものであるから。