hamaji junichi

composer saxophonist

「変容の対象」2011年版も無事30日24時前にfineを迎えた。そのことは明日に書こうと思う。

そして、12の月、それぞれの作品を通して確認したところ。
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ドストエフスキー著「カラマーゾフの兄弟」を読み始める。新潮文庫版。
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今日三重に祖母を迎えに行き、正月の帰郷で三重に帰っていたいとこに会った。彼女の小学生の子供がとてもかわいらしくほんとうにきらきらとした無垢な眼差しで恥ずかしそうに微笑むのを見て、中原中也の「よごれっちまったかなしみにきょうもこゆきのふりかかる」ぐらいですまない「よごれっすぎにもほどがあるぜかなしみにくれるしかくもないほどに」という自身にむけた内部のつぶやきが聞こえてきたように思え、感慨ともなんともつかぬ思いがよぎる。ほんとうに美しい眼(まなこ)で僕をみつめていた。

和歌山と三重をまたぐ七里御浜というとてつもなくまっすぐな長い海岸(線)が見えた時、冬の澄んだ空気が表出させるあくまで透明な空の下、突如現れた広大な太平洋の息をのむほどの美しさ。目を遮るものなどそこには何もなく、ただ煌めく銀鱗の反射のごとく海面を走る閃光する陽の光の照射と残照。傍らには伊弉冊尊イザナミノミコト)が火神・軻遇突智尊(カグツチノミコト)を産み、灼かれて亡くなった後に葬られた花窟神社がある。日本最古の神社。