hamaji junichi

composer saxophonist

《変容の対象》2014・5月第9−10−11小節目

福島諭さんより《変容の対象》2014・5月第9−10小節目を受け取る。


夜。


朝。10−11小節目を書き始める。11小節目を書いていて、5小節目の休符の存在(先日ミスと書いたところだ)に応えなければならないように思った。ミス故にその時点ではそう書かれるはずではなかったものが後の組織に影響を与えるのは「書かれたものは遡って変更不可である」というルールをもつ《変容の対象》故で、(変更可能ならその休符は消すなり、音符で埋められたはずだ。)当時の意思(漠然とした全体の組織は今月の場合自分にはあった。変容では少し稀なことだ)とはもう既に微かに乖離しているのが、この11小節目を書く段の「5小節目の休符に応える」という意識の表れで、11小節目は5小節目の休符を模倣して置いた。変容〜であるからその後の組織の行方は福島さんの組織によってもどう変化するかわからない。ただ今月は1小節目の動機が自分から提示され、それを受けた福島さんの組織が出揃った時すでに強固なある「かたち」をもっていて、言うなればその重力、推進力、フォルム形成運動によって楽想はその「トーン」をいつもの《変容の対象》のように容易に「変容」できないものになっていた。だからこそ、その5小節目の休符はそれを損なうものだったのだが、その損なうものを機能させざるを得ない側面を変容は内包していて、強引にそれを模倣する必要に迫られたということだ。


10−11小節目を送る。