hamaji junichi

composer saxophonist

変容の対象・2018年11月の作品も無事fineを迎えた。その間、福島諭さんと電話する。そこには希望しかない。そんな内容でもあった。
当然の事ながらこの地では音楽家はいない。芸術に関心を寄せる人々がいないとは言い切れないが、その多くはその芸術と呼ばれるものを指す本質的なものが私とは違う。音楽も然り。それはさらに際立って鮮明で、ようは日本語で話しているが一つも伝わらない。そう言った絶望的な環境ゆえか、または厭世ゆえか世を拗ねて心のうちでは常に対象のいない何か、何モノかに中指を立てて暮らしている。そんな生活が幸福なわけなかろう。福島さんとの話で先日の岐阜県立美術館での発表の話になった。一つ怒り狂うほどのことがあった(全く縁もゆかりもない他人がいつもそう言ったものを連れてくる)が演奏、作品自体の感触は何か、今も我々の心に何かの領域を備えて留まっていることがわかり、その前述の希望しかない話に含まれている。

久しぶりにマーチン・スコセッシ監督の「シャッターアイランド」を見た。このサントラがほとんど現代音楽で埋められており、名盤でもある。ペンデレツキの3番は折に触れ聞き続けている。マックス・リヒターのOn the Nature of Daylight は今更刺さり、マーラーの弦四は言うまでもない。

福島さんが漫画を読んでいると言っていた。稀有である。(いつも難解な数学書などを読んでいる)それを読んで泣けてきたらしく今ゆっくり折を見て読んでいるらしい。確か4巻だけ買って(他はレンタルで読んだ)それだけ持っているのもなんなので今度郵送しようと思う。だから4巻(確かそうだ)は買わないでおいてください。近く他の漫画も混ぜて送ります。全部途中のものですが予告編として差し上げようとその後思った。


Miserere mei, Deus - Allegri - Tenebrae