hamaji junichi

composer saxophonist

福島諭さんと少し電話で話す。年初の挨拶方々。時間だけはあるからサックスばっかり吹いてますよ。ええ。といった感じ。変容の昨年の総括文を書き始めているらしい。僕もそろそろ書き始めなければいけない。

自作の作品(サクソフォンソロの中の1セクション)の譜面が見つからず、完全に頭に入っているはずのものが少しだけどうしても思い出せないので音源を持ってないか聞いた。あれも数年吹いていないが年初に吹き始めたらどうしても思い出せない箇所がある。何度吹いてもうまくいかず、たまたま今日電話をもらったので砂丘館での音源があれば送って欲しいと言った。

滅多にないことだがオーネット・コールマンの「peace」が吹いてみたくなりテーマだけ吹いてみたりしている。これを吹いてどうなるものでもないが、まぁ吹いてみたい衝動に駆られてただ吹いていた。

you tubeで名のある人のインタビューなんか見るともなしに見ているが、当然のことながら自信に満ち溢れている。面白いが成功者の言葉はその成功というものが担保としてあり、ある種の絶対価値としてその背景にあって、そりゃそうだというしかないものばかりだ。面白いに違いないが私にとっては全く価値がないということに気づかされてげんなりし、敗北者の言葉を聞きたくても勝者の言葉しかアーカイブとしてほぼ残れないのだから敗北者はただ黙って去ってゆくしかない。唯一文学が敗北者の魂に語りかけ、またそれを記すことが可能であるが、上述の発言者なり浮かれきって広告のあぶく銭でボロ儲けのメディアの中では無力というか「無」と同義である。