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《変容の対象》2019年8月第2−3小節目を福島諭さんに送る。
ここ数日この2−3小節目の焦点が合わず、時間だけが過ぎていった。こねくり回しすぎて自分でも訳が分からなくなったような気がしてどうもすっきりしない組織に見えた。ある種の腑に落ちる組織形成の「予感」を内包していなければ福島さんに送ることはしないから、思考停止になる。「予感」というのは常に変容の作曲の場合、先がわからないものだからその「予感」が重要な判断の一つになる。今回はそれがなかったものだから散々考えあぐね、時間を置き、また考えを繰り返すうちに、いよいよわからなくなったようだった。悪くないが、決め手に欠ける、、、といったことはたまにあるが、これもそのうちの一つだろうか、、、それすらわからないものだから送るのを躊躇っていたのだった。そしてどうにか送ることができたわけだが、今後にその「予感」含め先送りしたような気もしている。
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前田真二郎さんは今日もまた作品「日々」のカットを撮影しているはずだ。
小さなたましい
先日は招かれて小学校でサクソフォン音楽のレクチャーをした。大人向けのレクチャーは福島諭さんと新潟の近代美術館でやったり、その他にも少しは経験があるけれど、小さな子供たちにどうやって説明すれば良いのか少し心配ではあった。
事前に大まかなレジュメなど用意し、用意した概念に沿って音楽を実演する。そういう流れでやってみた。
小学校2、3年ぐらいの子供たち30人から40人ぐらいだろうか。とても行儀よく話を聞いてくれた。最後の方は、およそ子供たちには難しかったはずだけれど、演奏している間じっと耳をすませている様子がわかったし、一通り終わって予定の時間になっていたので終わろうとしたけれど、次々質問をしてくれて30分ほど時間を超過するようなことになった。その時小さな女の子の、遠慮がちでとても小さな声の質問の仕方が愛らしく胸が熱くなった。男の子も興味津々な様子でハキハキと質問してくれる子が多く、彼ら、彼女らはあんなに小さな姿なのに、きちんと敬語で話す。その様子にひどく感心して、今もその余韻が残っている。
礼節。
小さなたましいはそれを知っていた。
《変容の対象》2019年8月第1小節目
《変容の対象》2019年8月第1小節目を福島諭さんに送る。
前田真二郎さんとメールのやり取りをする。先の岐阜のイアマスでの日々《変容の対象》の試演を経てのこの8月。影響がないということはないだろうと。
そうして前田さんは今日も作品「日々」のカットを撮影しているはずだ。
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《変容の対象》2019年7月第7−8小節目を福島諭さんに送る。
明日はイアマスオープンハウスの初演だが、当然のことだが今月の変容も走っているということで書いていた。
和歌山直撃という台風の情報だったので岐阜にうまくいけるのだろうか、、、と思っていたが上陸予定の午前6時にも風はあまり吹いてはいなかった。規模の小さい台風とは聞いていたので安堵し、少しまた睡眠をとった。
前田真二郎作品「日々」と我々の作品《変容の対象》との共同プロジェクトは今年から来年にかけて継続される。今回のイアマスのオープンハウスの予定と、各作品の成り立ちなどはスクロールしていただき確認していただければ幸い。
濱地潤一