hamaji junichi

composer saxophonist

「変容の対象」の今月の動機を少し書き進めた。感触は良い。







小川洋子著「ホテル・アイリス」を昨日の明け方から今日にかけて読んだ。読むひとによっては二人の関係性の「かたち」を理解出来ない、あるいは違和感ありまくりなのかもしれないが、私は美しいと思った。特に女性の心象が。辱められ、虐げられて恍惚となる女性の初めて描かれたシーンの描写など、静かな興奮を覚えたし、そういったシーンの描写がぬるいとわたしゃ〜その方がさめる。我が身に恍惚をもたらす存在などめったにお目にかかれない。文学においてエロスは内包していて当然の要素の一つだと思うが、こういった直接的なサディズムマゾヒズムの「わかりやすさ」は読者側が理解できる、出来ないにかかわらず設定が難しいと思うがそこはさすが。そしてマゾヒズムの象徴のような主人公もあそこまで振り切っていたら、私はそれだけで美しいと感じる。
 

激しさと欠損された狂いの隙間を内包する静謐さは今作もあって、その静謐さはやはり唯一無二だと思う。
昔買って、あまり熱心に聴かなかった john cageの「four walls」を聴きながら後半は読んだ。john cageバレエ音楽も、それはそれは美しいのね、、、と再発見した日だった。






映画2本。あまりよろしくない。1本は期待してたアニメだけに残念。


劇場版「イヴの時間」を観る。納得。