hamaji junichi

composer saxophonist

演奏後記

6日のloop lineでの発表。福島諭さんの新作「Amorphous Ring II」の演奏者として、そして自分の「contempt for saxophone and computer」の発表をさせていただきました。

残念だったのは作曲家の期待にそえるだけの演奏が出来なかったことでした。初演というのはとても大切な機会であると思います。楽器自体のテクニカルな問題として、サックスのエア・リークが起こってしまって、ロングトーンが不安定になるポイント(実音で下のHなど)が出てしまって、それに意識を奪われ、厳密にスコアに記された音価を再現できなかったことがひとつ。(エア・リークそのものはサックスの調整のずれ、、、多分飛行機の振動が原因かな、、、が原因なのでどうしようもないですが)微かに音の揺れを起こしてしまったこと。その2点が残念で、それはとても恥ずかしいことでした。なにより、スコアに入り込み、意識がもうそれと同化してしまうような状態に入れなかったことが悔やまれます。福島諭さんの前作「Amorphous ring I」の初演時には自分でも納得できる演奏だったのでなおさらその対比に苦しみました。幸い12月には昭和音大で2度目の演奏が決まっています。もっと演奏者としてクリアにその作品のなかで機能出来なければと思っています。

contemptの方は自身の作品でもありますし、ロングトーンもそのポイントを避けて演奏可能でしたし、何度も演奏してきていることもあり、集中は出来ました。

演奏者は作曲家の期待にこたえることが出来ないのであれば、その存在意義もありません。