hamaji junichi

composer saxophonist

「変容の対象」2011・8月13−14−15小節目

「変容の対象」2011・8月13−14小節目を福島諭さんから受け取る。


今14−15小節目を送った。午後11時前。



組織している間、常に怜悧な緊張が続いている、、、と書くと大袈裟だろうか。


思い返すと最初に書いた長尺の動機は消して再度試みた動機で今月は始まった。今月は福島さんが月のはじめ海外だったから、動機を書く時間が比較的時間があり可能だったわけだけれど、様々な事象は当たり前だけれど、既に「始まって」いる。すでに「始まって」いるものが今に色濃く影響を及ぼしているのは明らかで、それはことさら特筆すべきことではないけれど、こう書いているのも、既に何時からか「始まって」いる文脈上にあるなら、今組織されている音たちも既に何時からか「始まって」いる。ただ、ここにある音楽は譜面に書き出された1音がその「始まり」であり、「変容の対象」は書いた日付と、それを書いた者の名も小節上に常に記されているから、その文脈の始まりと、流れ、その行く末と、最後には全体を俯瞰することが可能だ。譜面という記録媒体は「始まり」と「終焉」をその手の上にのせ、、、と物語の始まりを予感させるような暗喩を書いてみたくなるほど、、、


















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小川洋子著「凍りついた香り」を読み始める。間にいろいろ読んだが全て吹っ飛ぶ書き出しから数ページ。最初の8ページから16ページまででこれを手に取って良かったと心から思う。なんという、、、




















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松尾スズキ監督作品「クワイエットルームにようこそ」を観る。内田有紀さんが、こんなに良かったの?知らなんだ、、、と以前観た時も思ったけれど、今観てもやっぱり、こんなに良かったの?いや、良いのですね。鉄板。といった素晴らしさ。愛らしさ。その輝き具合半端ではなく、作品は徹頭徹尾監督の才能の支配下に在るとはいえ、そこから飛び出て輝きまくるその姿。といった映画でした。作品自体も、瘋癲病院がリアルに描かれているかとか、発狂したものがあんなコミュニケーションをとれるかね、、、といった写実みたいなことを言い出すのは野暮というものでしょうから、文句なし。納得。必見です。