hamaji junichi

composer saxophonist

《変容の対象》2013・12月8−9小節目

《変容の対象》2013・12月8−9小節目を福島諭さんに送る。

9小節目を書くのに随分手間取ってしまった。

2011年のある作品の引用ともとれるが、こういった手法はいつか自身のサックスの作品にもと思っているもので、言うなれば常にそのシステムを模索しているような準備の段階のひとつの楽想の、断片のようなもので、例えばトリルの複雑な組織もその亜種であり、先日の新潟のスタジオ録音ではひとつ演奏もしてみた。この9小節目のものはトリルとは違うが、音が複雑に集積する様を見ているのは確かで、12平均律上で起こる音の錯覚というものと無縁ではなく、聴取上起こる錯覚は組織する側はその錯覚を錯覚と認識しないのは当然であるにしても、それを起こすトリガーとなる音の連結には極めて自覚的であるということを思えば、、、(中略)、、、そうしてこういった断片は《変容の対象》ではある場面に突然現れ、いくつかの亜種を生成する。