hamaji junichi

composer saxophonist

hidden colors

ある旋律をもとに音を組織すること数日、いやもう一月ほどは費やしたか。やっと「美しい」と思えるものの原形と言えるものが出来た。一掴みのほんの小さな視点から何かをたぐりよせるような作業はひどく疲れるがその価値はある。この21小節の原形からさらに何が見えてくるか。その期待は大きいが、ここ一月ほどはその期待すら持てない状態が続き、原形、つまりきちんとした構造を有して、なおかつ「美しい」と思えるものの確固とした姿を見ることなく様々な音たちが自分の興味からはずれていった。むろん、そのはずれたものいくつかは、再度検証の価値がありその作業と時間は無駄ではないが、今日のような確たるものに昇華するには自分にはまだまだ、、、ということなのだろうとも思う。極めて極端にふれた「感覚」への依存には興味がなく、それはつまり「感覚」というものへのやわらかな懐疑が非常に鮮明に見えるようになったと同時に、やはり「感覚」というものの得体のしれなさへの「畏怖」も持ち合わせていて、しかしながら、どこからが、「感覚的」であることを赦すのか、その分水嶺が必ずあって、そこのところを少しづつ考えていたりすることも、今の作曲に少なからず影響していることを、、、