hamaji junichi

composer saxophonist

今日はドビュッシー前奏曲集第2巻、6つの古代碑銘などを聴く。
巷では偉大なるキリストの誕生前夜を祝うささやかな祝祭が、、、と書きかけてキリストとはほとんど文学的な興味でしか繋がってなく、所謂埴谷雄高「死霊」におけるあの壮大な弾劾!や、マチウ書試論(吉本隆明)不良少年とキリスト(石川淳)、そして太宰の言う「汝己を愛するがごとく隣人を愛せよ」という十字架、、、からはじまって聖書や、マタイ書などを読み飛ばし、しかし一向にわからず、物語としてのキリストにまつわる膨大な人間の性の黙示録のぼんやりとした巨大な背景の偉大さのみが認識されているに過ぎず、、、音楽では本当に、本当に、偉大なメシアンの諸作にキリストの存在を感じることなく、多分感じ、モーツァルトのレクイエムが死ぬほど好きと、、、

ドビュッシーの音。アルペジオのエレガントな音韻を久しぶりに聴きながら、全音音階と、旋律的短音階から聴かれるあのうっとりするような「印象」の感触を思い出す。感触と書くほどその音は官能を内包しているように聴こえる。ミシェル・ベロフのドビュシー。