hamaji junichi

composer saxophonist

12組曲『2012年のための習作(仮)』今月からはじまる一年かけての福島諭さんとの作曲プロジェクトが始まりました。折角なので1月1日からはじめましょうと2人で約束していましたので1月1日に福島さんから譜面がきて、1月2日に私がその譜面をうけて福島さんにおくりました。その経過などこちらで少しですが書かせていただきたいと思っています。

今日は久しぶりに録音を。牧野琢磨さんに送るための音源の一部や、ソプラノ・サックスとライブ・エレクトロニクスのソロの録音などをやりました。最近興味のある音の組織によるソロと、ここのところまったくやってこなかったサックスの特殊奏法によるソロを。その特殊奏法のショートピースソロ、何故録音しようと思ったのかといえば、サックスにリンクして発信するエレクトロニクスの音に影響されたからなのです。いつもはここを読んでくださっている方ならご存知のとおり、バルトークをはじめとする作曲の技法に耽溺する毎日ですが、いざ録音作業に入って実際にそのエレクトロニクスの新しい設定を試したりしているうちに心が動きました。整理された音響情報ではなく、ノイズに近い倍音操作などのサックス特有のヴォイスとライブ・エレクトロニクス、今日やったものはスコア化がまず無理ですが、このスコア化不可能な領域の演奏を久しぶりに体験し、少し考えるところもありました。重要なのは「エレクトロニクスの音に影響された」ことで、ここは感覚的な印象で今のところは言語化できませんが、是非考えてみたいと思っています。






2009年の最初の音楽。「弦楽のためのアダージョ」バーバー。名曲中の名曲と言ってもたりないぐらいの名曲!