hamaji junichi

composer saxophonist

mimiZの飛谷謙介さんにメール。新潟ではあの「明るさ」に羨望の感を抱く。これは会うといつも思う。

飛谷さんは新潟の帰りに釣りに行くと言っていたからその釣果も知りたくてメールした。りっぱなアオモノを釣ったそうだ。ジギングで。

和歌山は黒潮が接岸している関係で釣りの聖地として知られている。僕も幼少の頃から釣りが好きで「釣りキチ三平」なんか貪るように読み、当時は地元に主人公の三平が釣るブラックバスもいなかったし、雷魚もいなかったから憧れて大阪に釣りに行ったりしていた。楽しみはお小遣いを貯め、大阪のルアーショップに行き、雑誌で紹介されているルアーをねばりたおして選びに選んで数個購入することだった。海は近かったけれど、海釣りの醍醐味はその頃わからなかったし、当時は川釣りや池などの釣りの方がかっこよく思ってフライ・フィッシングなんかにも手をだした。小学生の頃である。父につれていってもらい渓流でアマゴ(山女の一種)をよく釣りにも行った。

大人になって渡船で沖の磯にわたりグレを狙う「ふかせ釣り」を知ってからはそのえげつない魚の引きにランカーであってもブラックバスの引きなど赤子同然(これは本当です)と思い、まあ、グレはそれほどでもないけれど、外道と呼ばれる魚がはんぱではない引きをするので一瞬で虜になったのだった。ふかせ釣りは細い仕掛けで釣るものなので、仕掛けが飛ばされまくるのだけれど、その飛ばされ方が尋常ではないから、アドレナリンが一気にきて、切られた仕掛けを巻き取るにも手ががたがた震えるほどの(実際おもいっきり震える。ほんまに)衝撃を受ける。こんな経験は丘では出来ないから中毒になるのだ。それに沖磯は視界をさえぎるものがないから雄大すぎる海の表情を堪能できる。そして、海の怖さも。南紀(すさみ、口和深、クチワブカと読む)では、「沖の三つ石(おきのみついし)」「平床(ヒラトコ)」「中の三つ石」などが有名で、その磯に乗れたらもう、釣果は半分約束されたものとなるぐらいの有名磯で週末には大阪や京都などから夜中車を飛ばし、釣り人が通いつめる。口和深の谷口渡船によく行き、懇意にしていただきました。釣り人も経験を積むとエスパーのように魚の居場所がわかるようになって、僕のひとつ上の先輩なんかは海面を見、潮の流れを読み、潮目を見て「あそこに、おるの〜」とか言って仕掛けを流し一発で仕留めるなんて芸当もやる。何事も経験というものは侮れない。資質もあるのだろうけれど。

もう暫く、7,8年は釣りに行けてない(当時足の関節を悪くしてしまい、磯に上がると水がたまるということがあってから)が、飛谷さんが釣りが好きだと知ったので、いつか一緒に釣行できたりしたらと思う。

えさのオキアミの匂いはヤバイが、釣りで磯焼けする顔面もたまには良いものだと思う。

シーズンは秋から冬がもっとも楽しめる。


飛谷さんはインテリなので磯の上で話を聞くのも贅沢な時間になるはずである。