hamaji junichi

composer saxophonist

おもてには快楽を装い、心には悩み煩う。
モーツァルトも然り。
私がここで真面目なのかふざけているかわからないことを書くのもある種の演出であり、芝居であり、先の偉人の二人とは存在は比べようもないけれど、はっきり言って暗黒の時代である。内省、形而上、その他のもっともらしい苦悩と煩悶を書きつらねてみたところでこの暗黒は晴れぬ。さて、ここでキリストに帰依し、救いをもとめ、その光を浴びようとし、赦しを乞いたいかと言えばそれも違う。ようは生き難くて仕様がないと言ってしまえばそれまでの卑小なものに囚われ続けていつまでこうしてうなだれて居れば良いのだということだ。この、「いつまで」ということがそら恐ろしいのである。


今回新潟で福島諭さんに写真を相当数撮ってもらった。「ある作曲家の肖像みたいに撮ってくださいよ」と僕と福島さんとの間柄だから気軽にそう言って様々な場所で撮ってもらったのだけれど、記録という意味と、以降の作品を発表する時のきちんとした肖像を撮ってもらいたかったので今回お願いしていた。この写真は演奏家としての自分ということになる。楽器をもったものより、今回はもっていない写真を多く撮ってもらったけれど、こうしてみると、やっぱり自分にはsaxophoneという楽器がしっくりくるのかな、、、と思う。福島さんの視座で捉えられた瞬間という意味で、興味深く見るということも出来る。

光と影、その対称あってこその世界。

深淵に触れる為にどうしてもこの闇に触れなければならぬ。どこかで誰かがこう囁いた。