hamaji junichi

composer saxophonist

contempt

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作曲家・福島諭さんが久しぶりに自作の[contempt]について言及してくれていた。福島さんと僕が手がけているサクソフォンとコンピュータの為の室内楽作品のうちのひとつ。

昨日は日課を吹きながら、ずっとその文章からインスパイアされた自身の内部にあるものを探っていた。それは主にあの作品の成立当時の思索の奇跡をたどることだった。当時の作品に封じ込める思想は自身の演奏行為のその場で起こる(であろう)「想定」と密接にリンクしていて、身体、思考の反応によるフィードバックがサクソフォンを通じて機能的に組織を組成しながらも、あらかじめ約束されたものと、あらかじめ約束されなかったものとを同時に内包し、後者の(厳密に言えば前者ですら)不確定因子が発するアクシデントが実はその構造体の中心点の存在を映すことになり、互いに合わせ鏡のような機能を、(今動いている)表出した音韻情報の背後に走っていることを奏者はその思考の内部で知っている。

、、、といったようなコンポジションの可能性を改めて考えていた。contemptIIの作曲を手がけるかはまた新たなシステムの発見が必要だが、contemptをいつか機会が許されれば演奏したい強い欲求を感じた。あの作品が次に提示し得るものを実は自分は未だ気付いてないのかもしれないと思ったからだ。

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