hamaji junichi

composer saxophonist

映画「魍魎の匣」を見た。公開時に見たはずだがまったく覚えていない。映像を追っていってもどうしても見たと思えない。確かに見たはずだ。けれど初見としか思えない。頭がどうかしているのか、どうかしていっているのか、健忘にも程がある。原作は京極夏彦。耽美に敷き詰められたその小説はとても好きで、アニメも見た。匣に美少女が入っている。さて、映画を見ると常に思うのは、エンドロールに映画の為に書かれたスコアとはまったく違うポップスなどが流れるのはあれはどうしてなんだろう。その瞬間内心舌打ちするのだが、資本と関係あるのかつと知らないけれど、まったく興ざめしてしまう。押井守監督はかの「ghost in the shell」のエンドロールにタイアップの曲を流すのを断固拒否したそうだ。だから観賞後も余韻が深い。映画は夢の国で、エンドロールのあのわけのわからん歌は「あなたを現実に戻すため」なんてことだったとしたら救いがないはなしではある。おっさんまじかと。

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今度の大垣ビエンナーレで吹く作品の楽譜のチェックなどしていたが、今年書いた10あまりの小品はほとんど使えないと判断して、少し試したいものを昨日から始めた。chroma、arpeggio Xなど使えるわずかな作品と、試行しはじめたものとで臨むつもりだ。前田さんの判断にもよるがあと10日あまりでまとめないといけない。realtime compositionという概念との折衝も頭にある。