hamaji junichi

composer saxophonist

岐阜ー《変容の対象》第7−8−9小節目

岐阜から帰ってきて、真っ先に福島諭さんから届いていた《変容の対象》第7−8小節目を確認する。前田真二郎さんに岐阜羽島に送ってもらい、3時半に岐阜を後にした。新大阪で1時間ほど待ち時間があり、はじめて駅構内のカフェに入った。煙草を新幹線でも吸えなかったものだからこのまま和歌山の自分の街まで吸えないものと思っていたが、そのカフェでは今では珍しく喫煙席があり、スターバックスとかそういう喫煙になんの配慮もないメガショップを選ばなくて良かったと心底思った。それに店内はおしゃれで落ち着いており、こういうお店がもっと増えれば良いのにと思った。大垣で買った西加奈子の小説「窓の魚」をそこでも読んだ。ビエンナーレ滞在中一度読了し、直ぐにもう一度読もうと、いや読まなければと思わせられた小説だった。ひりひりする。

20日に大垣に入り、仙頭武則監督「nothing parts 71」を見て、少し前田さんと話しながらホテルに送ってもらう。他の展示作品は後日観賞することにした。

21日最初のリハ。用意してあった音楽を前田さんに確認してもらうのと同時に映像、音響の設営がなされて大枠のセッティングのテストが行われた。池田泰教さん、ウエヤマトモコさんが音響を指示していた。イアマスの大石くんに想定される録音のテストをやってもらう。朗読のナガタミキさんとはじめてお会いする。前田スクールの丹羽さん、杉山くんの顔もあった。前に二人を乗せて車を運転した縁もある。

22日。2度目のリハ。「想定される録音」とは作品前半で吹かれる音楽を予め録音し、後半それとリアルタイムに吹かれるものとの架空のダブル・ソプラノサクソフォンが演奏されるというものの為の録音であり、これは今年の半ばのイアマスでの録音時になされた演奏方式の文脈上にあり、前田さんとも音楽についての準備段階でアイディアのひとつとして話されていたものだ。前日システムにモニタースピーカーがなかったので、ウエヤマトモコさんによって今日はヘッドフォンモニターが用意されていた。そのテストもする。演奏中、循環呼吸によるマルチフォニックス倍音の干渉を知る為にどうしても必要で前日リクエストしていたものだ。

アルトは結局使わないことになった。

23日。八嶋有司さんの「The Dive-Methods to trace a city」やMM Lab.のA to Z[images on the network]松井茂さんの「量子詩」などを観賞する。福本浩子さんの「La Biblioteca-バベルの図書館ー」は目をひいた。ボルヘス、バベル。





前田真二郎ライヴ上映『日々”AUG"8 years mix[2008-2015]』





ナガタミキさんの朗読のトーンが良かった。トーンとしか言いようがない、あのトーン。

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終演後作曲家・三輪眞弘さんと煙草を吸いながら作品「わたしの好きなコルトレーンのもの」について聞いた。その題名から、もしかして三輪先生はコルトレーンフリークなのだろうか、まさかな、、、とは思っていたが、やはりそういうことではなかったようだ。

詩人の松井茂さんとも話せた。福島さんとのサックスとコンピュータの為の室内楽、変容の対象について少し。


打ち上げでは名古屋学芸大の齋藤正和さんと隣になり、作品で拝見している齋藤さんのお子さんの成長について聞いたりした。「今日はshimaf(福島さんのイアマスの通称)は来なかったの?」とか。ヴィデオアーティストの河合政之さん、東京工芸大学の野口靖さん、岡澤理奈さんも居た。松井さんは後から参加された。


発表に際して音楽のことだけに関して少しだけ記す。


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25日ー26日

変容の対象第8−9小節目を書く。昨日は少し用件があり、福島さんに電話したが繋がらず。メールで2、3やり取りをした。


8−9小節目を送る。