hamaji junichi

composer saxophonist

2009.4.1 新潟

和歌山から東京をすっ飛ばして、新潟行きの新幹線に乗り到着。福島諭さんと会い、一階にアローズのbeauty&youthなどが入っているビルのスタジオに。生憎の雨である。思ったよりは寒くなかったが、中途半端な雨に少し打たれる。今日の目的は「contempt for saxophone and computer」の録音(これは先日牧野琢磨さん、鈴木學さんとgrid605で発表した作曲作品contempt for saxophone and guitar and live electoronicsのヴァリエーションのひとつである)と、新曲(前日急いでまとめた半音階と短三度をレイヤーした音列を分断して組織したもの)「chrom for saxophone and computer」の録音をするため。福島さんに譜を見てもらい、各曲2テイクほど録音する。chromの方はプロトタイプ的なテイクに。contemptはある強度を獲得できたように思う。福島さんに了解をいただき、これらの作品は後日まとめてCDR作品として発表する。福島さんと私の共同作曲作品はおおまかに言って、スコアのみの発表、スコアと音源をセットにしたものの発表、音源のみの発表とわかれたスタンスをもったものがあって、全ては進行中であるがそろそろ音源だけのものは発表したい衝動にかられていて、今回のレコーディングをお願いしたのだった。福島さんとの共同作曲作品は私にとって非常に重要な位置をしめている作品なのでこの「saxとcomputerの為の室内楽」は折にふれブログなどに書いているが実際に音源を聴いていただけたらその内実も理解していただけることになろうし、それは他者から見れば非常に些細な動きにすぎないかもしれないが当の本人にとっては長い時間をかけたドラマチックに胎動する「未出の時間」の表出に関わるものなので当然のことながら些細なものなどではありえない。ひとつの視点の獲得はある意味ではそのポイントに立ち止まることを意味するが、そのポイントからひとつのまたあらたな推進力を得られるのは経験から知っているし、その重要性も、今「立ち止まって」確かに確認できた気がしている。





録音を終え、福島さんのご実家にお世話になる。準備段階の進行中の作曲作品の話から発表にむけた話、土居監督の作品を拝見したり前田監督の作品を拝見したりしながら、今日の録音の確認もし、時間はあっという間に過ぎてゆく。明日は「contempt for saxophone and piano」のピアノを福島さんに録音をお願いしている。これはピアノとサックスのためのヴァリエーション作品に使う。

みみづの飛谷さんが鈴木さんと一緒に冬にTシャツ一枚でやってきた時の話を聞く。あの明るい調子で「新潟の寒さをなめてたよ!!!」とその時おっしゃっていたらしいが、なめすぎでしょう、、、飛谷さん、、、4月でこれですよ、、、と思いながら分厚い布団にくるまって爆睡。飛谷さん一発で風邪をひいたそうです。秒殺。新潟の寒さおそるべし。