hamaji junichi

composer saxophonist

晦渋、覚醒、制約し続けるもの

福島諭さん「変容の対象」に晦渋のようである。http://www.mimiz.org/index.php?ID=307
このような停滞感はこの1年、おそらくお互い事ある毎に感じてきたのだろう。
それはしかし、とても貴重な音楽的思考の流れを意識させ、あるヴィジョンと、汎用性ある強度をもった「語法」の獲得にもつながったと思うのだ。覚醒するといった感覚が、ある時怒涛の流れをもってもたらせる初動の根源はその眼前にある音符の群の「制約し続けるなにものか」によって常にそこに存在する、ということの「なまなましさ」逃れ難い「空間」が語りかけてくるという事実はしかし、必ずある地平を指し示しているように思われる。「制約し続けるなにものか」が新潟と和歌山という物理的な距離をまったく問題にしていないようにすら思えるのはこの1年やってきて非常に興味深いし、楽譜に書き記すという行為の赦された領域のおおらかさに感謝したい。相互に作曲するという自己で完結することを排した作曲作品。今年最後の日が来て、その12曲を俯瞰して眺める日が待ち遠しい。