hamaji junichi

composer saxophonist

気でも狂ったように、吹く。録音の話だ。
夕刻。寒空がそっとそのやるせない気配をしのばせる頃、アルト・サックスもって、マイクの前に。先日前田真二郎監督のライヴ上映で作曲した作品「improvisation for cromatic notes and trills include prelude op.2」サクソフォン・ソロ作品である。いよいよ、どう生きていって良いかわからん。と内心思っているのでそんなことを考えるのなら、まず何かやれることを進めようという気になって、録音を始める。

でその動機を吹いていた。気でも狂ったように。しかしながら実際は気でも狂ったように吹くわけにはいかない。そんな破綻を前提としたようなリリシズムで演奏出来るほど楽器はあまくは無い。文学的感傷なら破綻の美も充分な美たらしめる場合も往々にしてあるが、音楽はそうはいかない。ましてや楽器を演奏するということはそれこそ悪夢を永遠に継続しているようなものだと、実際思う。自らのカスのような技術に未来永劫苦しめられ、なお、正体不明の甘美な誘惑と、一瞬の恍惚の強烈な記憶によって、演奏することを止められない悪夢。

こんなことをそもそも書くために書き始めたのか。もう充分醜悪ではないか。と思うが、書いてしまう。










24を観る。今日は「アウトレイジ
フランス映画を観たが、なんのこっちゃわからんエンディングで疲れる。







福島さんにお勧めされたカシオーリのCD。リゲティはとにかくやばいぐらい美しい演奏。ベートーヴェンも素晴らしい!


村上春樹の小説は全て読んだ。(と思う)次何を読もうか。決めるまでまた映画を観続けよう。