hamaji junichi

composer saxophonist

「生きるということは大変なことだ。あちこちから鎖が絡まりちょっとでも動くと血が吹き出す」太宰の印象的な文章。表記が正確かはちょっと自信がないが、おおよそ前記のような文章だったと記憶している。鎖と血はメタファーであるが、この文章から受けるイメージは凄惨な状態をも想起させて、それを表白するものの苦悩が、血を代償に生活しているという、なにやら見過ごせないが、顔を背けてしまうような、、、そんな気分にもなってくるけれど、実際の生活がこのようなある種の「陶酔」をつれてこなくても充分大変なことは骨身に沁みていて、道ばたでご老人が一人ぽつんと立っているのを見て、「良く長生きされましたね。心から尊敬に値します。これからもご自愛なさってください」というようなことを心のなかで呟く。これほんと。

ここが勝負どころ、、、と決起さかんに戦いを挑むが全敗。なんてことはしょっちゅうである。負けるのは大嫌いだが勝ったためしがなければ勝利の味も絵に描いた餅のごとく味もそっけもない。知らないということは反面幸福ではあるが、知らなければ知らないで恥をかくのも世の常。世は無情と誰かが言ったが、無情とは、誰かに期待しまくっているから吐かれるのであって、期待しなきゃ無情などとは思わないのではないか。と今思いつく。たかだかその程度のお話であります。



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minimal 会場ではそれは凄い倍音が飛びちりぶつかり干渉し、煌めいて、、、

http://www.youtube.com/watch?v=XJWxsCiC9rk&feature=related