hamaji junichi

composer saxophonist

kyrie

福島諭さんの11月7日の文章http://mimiz.org/index.php。こころうつ文章を読み、停滞していた作曲の衝動を揺り動かされる。

あらかじめ想定していたものとはまったく別のものが出来そうだ。まだ、基本となる和声の組織だけの段階だがひとつの確たる焦点と構造は確保できそう。昨日の夜中にその原案となる和声のいくつかが出てきて(ただぽっと頭に浮かんだ「感覚的」なものではないものです)、それに数時間没頭する。その作業を経て、今日福島さんの日記を読む。機能和声からノイズについての見事と言う他無い真摯な言及がタイムリーなこともあり、なんだか胸があつくなりました。

メシアンの譜面を読み、移調の限られた旋法そのままが高速で駆け抜けるのを聴いた夜、確固たる構造を持つ音の組織が速度によって、聴取に与えるイメージの深遠さを目の当たりにしたとき、ノイズと、機能和声とのなだらかにつながるその領域を確かに見た気がしたのでした。それは昨日だったか、はたまた遠い昔のことか。もったいぶって意味深なことを言っているのではなく、すでに「在る」ものを、案外人は見落としていたり、そこに確たる論理を自らの内に構築できる術を持たないが為にそれは、、、
高度に洗練された音の情報をどう「在る」ものとして構造化するか。自らに問うてみたいと思います。