hamaji junichi

composer saxophonist

《変容の対象》2014・7月fine

《変容の対象》2014・7月も31日にfine。

おそらく福島さんも同じ意見だと思うが、fineは消極的に結ばれたように思っている。作品の構造上ひと月で作品は必ずfineを迎える。fineに積極的、消極的が在るのもそういった構造上の成り立ち故のもので、個人的にはあまり記憶にない「終わり方」への心象があった。もしかしたら他の作品と同じ意識レヴェルでの(作曲家のという意味)fineの一形態として聴衆が居たとして、それを感じることなく感じたとしても他の作品のfineとは明らかに乖離した状態に居るfineということが言える。fineに関してはそういう作品であるのだが、他に記しておきたいのは、福島さんのアプローチで意識の明確に刻まれた楽譜を見るのはなかなかスリリングな現象だと思う。変容では稀に例えば1小節目とまったく同じ組織を意図して後半のどこかの小節に機能させることがあり、この試みは福島さんが仕掛けるのだけれど、まったく違う聴こえ方をするというのがある。当然僕のサックスの音符はそれぞれ別に書かれるので違う聴こえ方というのはある意味では当然なのだが、僕が気付いて書く場合と、まったく気付かずに書く場合というのもあるし、今月は中盤から福島さんによってナンバリングされて譜面に表れているのでこちらは当然気付いたうえで作品は進んで行っているのだが、それらは今までとは違い、単独で表れていず、複合で表れていて参照して書くより新たな組織として認識して書き、また、冒頭文は「cutting up」と記したので、強引にそれとは断絶したかたちでcut upを仕掛けてもいたりしていて、そういう意味での意識は明確なのだけれど、全体を俯瞰をして見ると自分の組織は焦点を結び切れていないような場面も後半につれて多いようにも思われる。けれど、福島さんの着想は目を見張るようなものであるのは確かでそこは鮮明に際立って見える。
以下は福島さんの記述。参照して下さい。

http://mimiz.org/index.php?ID=1116



後に福島さんの記述が追加されており、確かに2012年12月の10−11小節目は自分がそういうことをやっている。
http://www.shimaf.com/h/h12.html#h12