hamaji junichi

composer saxophonist

煙草をマルボロからechoに変える。マルボロの値段は嫌になるのではっきりしらん。4百いくら。エコーは2百いくら。マルボロよりちょっと強い味。増税で実際それを機にやめる、、、というようなインタビューがそこかしこで流されていたが、自分はそんなある種積極的な気ではなく、なんとなく、そんなに高くなったら現実的に(つまり負担すぎるというカスみたいな理由で)やめなあかんかな、、、とかぼんやり思っていたのだった。でもためしにエコーを吸ってみたらあら不思議、気に入ったのだった。エコーは自分の祖父が長年吸っていた銘柄。昔実家は造り酒屋だったらしく、その祖父はぼんぼんだったらしい。でも曽祖父が誰かの連帯保証人かになって没落、全てもってかれてひとりで行商をして、今の地に家をもった。その祖父の口癖が「火の不始末だけはしないように。全て駄目になるさかい」と「連帯保証人だけにはなるな」というもので、自分が幼い頃食卓で事ある毎に言うものだからそれが刷り込まれて火の不始末を連想するものにはことごとく注意をはらうというようになり、連帯保証人だけにはなるまいと思っている。祖父は吸い終わった煙草をいつも水のはった陶器の煙草盆に入れていた。水はしみ出したニコチンの色でどす黒くにごり、その部屋はいつも煙草の煙がむんむんただよっていた。祖父は商売をやめてから黒谷石で山や風景を造形して暮らしていた。その作業場では様々な工具が置かれ、土台を造ったあとの木屑が散乱していた。石を削ってある風景を造形する。幼い自分はその作品を見て、滝の部分を触ったり、その滑らかな石肌を何度も撫ぜたものだった。時にはその作品を売る展示会のような場所に手を引いてつれられていった。結構なお金になるらしく、帰りにお小遣いをくれた。その祖父がいつも吸っていたのがecho。
echoといえばオーネット・コールマン

なぜこんなことを書いているのか自分では判然としない。