hamaji junichi

composer saxophonist

「変容の対象」2012・11月第3−4小節目

福島諭さんより「変容の対象」2012・11月第3−4小節目を受け取る。

昨日の夜。

今は午前5時少し前。4小節目を書き終える。

今月は旋律の情報が激しく、それは当然自分の動機から始まっていることなのだが、それが加速していく方向にずっと引かれていっていた。福島さんの組織も合わさってそれらは加速度を増し、その力に抗うことは不可能で、4小節目途中までは臨界がどこにあるのか、まるで見えず、書いていて息が出来ないような錯覚さえ連れてきもしたが、ひとつの音がその臨界を示すと、あとはなだらかに加速度を減じ、また別の組織へと移行していった。前の小節、3小節目の後半の福島さんの組織を見てみると、それは確定的では無いが、可能性のひとつとして予言されていたと言っても良い。あきらかにその「音の意思」は福島さんの組織から読み取れたし、そのアプローチによって別の引力が生まれ、内包された可能性の分岐の枝が4小節目に伸びていた。一つの枝が選ばれ、その瞬間他の枝は同時に死ぬとも言えるが、はたして、その死んだ枝は当の書いている本人でさえ認識できないものであるならば、それは「無」であるけれど、実は認識できるかできないかの分水嶺にいる枝もあることはここに書いても良いのではないだろうか。これは当然、譜面の上で起こっていることである。


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