hamaji junichi

composer saxophonist

感想文

映画「ドライヴ」を見る。2度目。没入が半端ではない。ニヒリズムとロマンチシズムが見事にブレンドされた傑作。

で、少し前に原作を読んだ。ジェイムズ・サリス。流石のハヤカワ文庫。これが100円で古本の、なんつうの、箱にいっぱいいろんな古本が叩き売り、みたいなとこで発見し、これあの映画の原作?と手にとって、どうやらそのようだったので買ったのだった。初版本だからむろん当時は映画にはなっていないから題名も「ドライブ」となっている。「ブとヴ」映画は後者の表記だから最初違うのかもしれないと思ったけれど、内容を拾い読むと多分そうだ。東京の発表から帰ってまず読んだ。映画とはストーリーが重なる部分も多いが違う部分も多い。しかしこういったクール極まる文体とハードボイルドで硬質な思弁は今まで読んでいなかったことを後悔するものだった。他の作品も読みたいがほとんど出ていない。何故だ。アメリカの作家のこういう「感じ」はアメリカでしかおそらく出てこない類いのものだろう。クライムノヴェルにしのばせた、、、

原作を読んだすぐ後でも強度はまったく色褪せない。最高。




「グランド・ブタベスト・ホテル」も超面白かった。激しくお勧めする。