変容の対象１２月

福島諭さんとの相互作曲の試み「変容の対象」も今月で１年目が終了する。２００９年１２組曲の最終曲である。来年もこの試みは続く。今日、その１２月第１小節目を送った。音の組織とは何かを考え続けた１年間であった。そこにはっきりとした（他者から提示される音の）「対象」があるという事実は音を組織するという行為を日常的に思索するたすけになったように思う。それが継続性をもってそのなかで変異、変容していく様相は、私の側からは様々な技法や、数値的な思考を参照するように希求する衝動をうみだし、ある普遍的な音楽的思想にふれるまたとない機会をもたらし続けた。ひどく堅苦しい記述になってしまったが、まだまだ思索の途中であるし、自らの無知が日々露呈するのを恥じながら、しかしこういった試みがまずは１年間継続出来たことの重要性は身にしみて感じている。福島諭さんに改めて感謝の意を。